"読書(サイエンス)"の記事一覧

『宇宙になぜ、生命があるのか 宇宙論で読み解く「生命」の起源と存在』(戸谷友則)

―――― 「半径138億光年という広大な宇宙を考えても、ランダムな化学反応から生命が偶然にできあがる確率はきわめて低い」という従来の問題は、さらに圧倒的に広大なインフレーション宇宙全体を考えれば、実は解決できることがわかった。これは自然科学の枠組みの中で、原始生命が物理法則にもとづいて誕生する道筋が、少なくとも1つは存在することを意味…

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『大規模言語モデルは新たな知能か ChatGPTが変えた世界』(岡野原大輔)

――――  大規模言語モデルは、世界中の誰よりも多くの知識を備え、多くの仕事をタフにこなし、少なくともしばらくは急速に進化していくことが確実な人工知能システムである。しかし、人が共有している、命が有限であることや、家族や仲間がいることからうまれる価値観や正義感をもっていないこと、身体性をもつことから生じる世界の理解がないことに注意が必…

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『屈辱の数学史』(マット・パーカー:著、夏目大:翻訳)

――――  いまの世界は数学を基礎として成り立っている。コンピュータのプログラミングも金融も工学も、一見違っているようで、どれも根本は数学である。だからどの分野でも、些細に見える数学のミスが、驚くような事態を引き起こす。古いものから新しいものまで、数ある数学のミスの中から、私が特に興味深いと思ったものを集めたのがこの本だ。(中略)数学…

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