『ギケイキ3 不滅の滅び』(町田康)

――――  私の話は殺伐としすぎただろうか。しかしまあ昔も今も上下貴賤の別なく人間はこんなものだ。美しく歌ったところで、根底にあるものは同じ。私は美しい言葉を弄ぶ奴の心の奥で常に銭と欺瞞のフェスティバルが開催されていることを知っている。えへへ。 ―――― 単行本p.351  シリーズ“町田康を読む!”第72回。 …

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『ペレアスとメリザンド』(勅使川原三郎、佐東利穂子)

 2024年2月17日は、夫婦でKARAS APPARATUSに行って佐東利穂子さんのダンス公演を鑑賞しました。演出照明は勅使川原三郎さん。その勅使川原さんはスイスで仕事中で、留守の間は佐東利穂子さんが一人で公演を続けることに。というわけで、先日の『読書 本を読む女』に続くソロダンス作品です。  ごく普通の人間に見えたかと思うと精…

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『解禁随筆集』(笙野頼子)

――――  金がない、猫がいる、金に困る、猫は困らない、この繰り返しをしながら二人で手をつないで、襲ってくる経団連、ジョージ・ソロス、自民党リベラルと全部の左系野党からひたすら逃げている、ずっと、ずっと、ふたり、いつまで? いてくれる? ―――― 単行本p.5  シリーズ“笙野頼子を読む!”第143回。 「その…

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