『SFマガジン2021年4月号 小林泰三特集』

 隔月刊SFマガジン2021年4月号は、先日亡くなった小林泰三さんの特集でした。追悼特集、でないところがミソ。1962年生まれ関西出身SF作家たちは「退席した奴の悪口を即座にボロクソいいまくる」という日本SF界の悪しき伝統を受け継いでいるなあ。 『虹色の高速道路』(小林泰三) ―――― 「地理で習わへんかったか? …

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『連星からみた宇宙 超新星からブラックホール、重力波まで』(鳴沢真也)

――――  じつは、宇宙に存在する星々のおよそ半数は、連星であると考えられています。しかし私たちにとってもっとも身近な恒星である太陽が1つだけなので、多くの人は、恒星はみな一人ぼっちで存在していると思っているようです。「ブルーバックス」の編集部のみなさんでさえ、恒星の半数は連星だと知らない人が少なくなかったと聞いて、ちょっとびっくりし…

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『世界のふしぎな木の実図鑑』(小林智洋、山東智紀、山田英春:写真)

――――  木の実の形態はじつに多様だ。その多様性は、次世代に命を繋ぐため新たな土地へ旅に出る手段の違いに起因する。あるものは翼を持ち、またあるものは羽根を持ち、またあるものは綿毛を持って空を翔け、またあるものは浮きを使って川や海を旅する。バネ装置やねじれ装置を使って自ら弾け飛ぶもの、鉤爪で動物たちにひっつき連れ出してもらうもの、蟻や…

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