『おうむの夢と操り人形 年刊日本SF傑作選』(大森望、日下三蔵、藤井太洋、宮内悠介、西崎憲、水見稜、円城塔、高野史…

――――  どんなシリーズにも終わりは来る。人それを最終巻という――。という訳で、十二年もの長きにわたってご愛読いただきました《年刊日本SF傑作選》も、本書をもって終了ということに相成りました。 ―――― 文庫版p.7  2018年に発表された日本SF短篇から選ばれた傑作、および第十回創元SF短編賞受賞作を収録した恒例の…

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『こども六法』(山崎聡一郎)

――――  人権は人びとが何百年もかけて努力の末にわたしたちに渡してくれたバトンなんだ。わたしたちも未来の人たちにバトンを渡せるように努力しないとね! ―――― 単行本p.178  いじめなどの問題に直面して苦しんでいる子どものために、この社会を支えている基本的な考えや決まりを教えてくれる本。刑法から憲法まで、子どもに関…

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『暗号という』(中島悦子)

―――― あんたのどうにもならないところ 混ぜて炒めてあげようか? ―――― 「新島」より  幻想的な光景を通じて現実に切り込んでくる詩集。単行本(思潮社)出版は2019年8月です。 ―――― でんきで肉を焼く暮らしは きれいだ みんなが手拍子 照らされて 耳を疑うようなことでも平気になる ―――― …

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