『SFマガジン2018年6月号 ゲームSF大特集』

 隔月刊SFマガジン2018年6月号の特集は、「ゲームSF」でした。 『博物館惑星2・ルーキー 第三話 手回しオルガン』(菅浩江) ―――― 「問題は、工芸部門と音楽部門の主張が異なっているという点です。〈ミューズ〉は、音楽を時代と共に常に流れるものと見做し、このままのパフォーマンスを望んでいます。〈アテナ〉は、先日もお話…

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『ジャック・グラス伝 宇宙的殺人者』(アダム・ロバーツ、内田昌之:翻訳)

――――  さて読者のみなさん、これよりわたしがドクター・ワトスン役として語るのは、この時代における最大の謎にまつわる物語です。もちろん、ここで言っているのは、マコーリイが“発見”したと主張する、光よりも速く移動する手段のことであり、その発見が引き起こした殺人と裏切りと暴力のことでもあります。当然でしょう。なにしろFTL(超光速)なの…

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『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』(木下龍也、岡野大嗣)

―――― ボス戦の直前にあるセーブ部屋みたいなファミマだけど寄ってく? ―――― なんつうかあれだなあ信長はよくあと三十年も生きたな ―――― 邦題になるとき消えた THE のような何かがぼくの日々に足りない ―――― 目のまえを過ぎゆく人のそれぞれに続きがあることのおそろしさ ――――  男子高校生ふたりが過…

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