『紙の世界史 歴史に突き動かされた技術』(マーク・カーランスキー、川副智子:翻訳) 2018年03月29日 その他(教養) ―――― 紙を作れるか否かを文明の指標とすると、びっくりするほど今までと異なる、だが、まちがってはいない歴史絵図が出現する。この見方にしたがえば、文明は紀元前220年にアジアに始まり、アラブ世界へと広がっている。アラブ人は何世紀ものあいだ世界の支配的な文化の担い手だった。一方、ヨーロッパ人は地球上もっとも遅れていた。字を読めず、科学… 続きを読むread more
『S坂』(森尻理恵) 2018年03月28日 その他(小説・詩) ―――― S坂を上がって地震研に通ったのはもう二十年も前の話である。その後、地震研を訪ねる機会は殆どなくなった。同級生の多くは地球科学をやめて、違う職種へ就職していったし、当時お世話になった東大の人たちも他の研究機関へ移ったりして散り散りになってしまった。 学生時代のようにS坂を上がって行くと、地震研の古い壁と根津神社の緑はその… 続きを読むread more
『魚だって考える キンギョの好奇心、ハゼの空間認知』(吉田将之) 2018年03月27日 その他(サイエンス) ―――― 手足に測定用の押しボタンを装着し、身動きがとれなくなるとか。サカナに音楽を聞かせているようにしか見えないとか。細胞の数を数えすぎて、水玉模様を見るとついつい数を数えそうになってしまったり(もう治ったようです)せっかくとった卵が全滅してしまったり。 研究の現場は、常に汗と涙にまみれている。 ―――― 単行本p.6 … 続きを読むread more