『三匹のとけだした犬』(小松郁子)

―――― とけた三匹の犬のとけない 六つの目が二つずつ男たちの捻挫したあしもとで ほつほつと青くひかる ―――― 『三匹のとけだした犬』より  日常的な、見慣れているはずの風景が、なぜか怪談のようにおそろしい。人づきあいの記憶が異化されゆく鳥肌詩集。単行本(思潮社)出版は2003年10月です。  何しろ『消える…

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『世界の終わり/始まり』(倉阪鬼一郎)

―――― 回転寿司の二番目の皿を間違えつづけてきた人生のささやかな終わり ―――― 見るな きみのうしろを全速力で飛び去っていくあのバーコードの群れを ―――― どんなにこわれていても大丈夫ですと廃人回収車が巡回する町 ―――― 赤い屋根につづくはるかな道 眼圧測定器の中の ―――― いまはまだ何も始まっていないからさ…

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『SFマガジン2017年8月号 スペースオペラ&ミリタリーSF特集』

 隔月刊SFマガジン2017年8月号の特集は「スペースオペラ&ミリタリーSF」でした。また、早瀬耕さんと谷甲州さんの連作シリーズ最新作、さらにラファティの短篇が掲載されました。 『プラネタリウムの外側』(早瀬耕) ―――― コンピュータがどんなに進化しても、死者と死の瞬間の経験を語り合うことはできないだろう。  それを頭…

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